ろぽん日和

気ままに雑記ブログ

キャッシュレス社会を生きる~Amazon goの登場、中国のQRコードの実態、ロイヤルHDの実験~

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 ろぽんでございます。

 今回はお金についての話題で『キャッシュレス』を取り上げたいと思います。

 日本においても消費税10%に引き上げる際、クレジットカードやスマートフォンでのQRコードでのキャッシュレス決済をした場合、2%分をポイントで還元し、その分を政府が補助するという仕組みが導入される予定になっています。

 今、どういった取り組みが世界で、または国内の企業で行われているかみていきたいと思います。

 

 

Amazon goの登場

 Amazonが作った「レジ無し店舗」こと無人キャッシュレスの食品小売店です。

 2016年末に従業員用のベータ店がシアトルにでき、そのベータ版が外れたのが2018年の1月で一般開放されています。

 入場にはAmazonアカウントと、スマホにAmazon goのアプリをインストールしている必要があります。アプリには二次元バーコードが表示され、ゲートで認証をうけて入場する事になり、購入したものは退場した際にAmazonアカウントに登録されているクレジットカードに請求がいく仕組みになっています。

 コンビニに業態に近いですが、特徴的なのはレジを通る必要がありません。

 なので、お客は単純に店で買い物を選ぶ事にだけ没頭でき、レジ前のストレスを感じる必要はありません。

 天井にあるカメラやセンサーでお客の買い物状況を把握しているようです。

 無人店ではなく、品出しの店員はそれなりの数いるようです。

 Amazonは既に2号店、3号店をシアトルで開店させ、ニューヨークにも進出する予定で、2021年までには3000店舗ものAmazon goをオープンする計画を検討しているといいます。

 企業戦略の規模が桁違いであり、本来なら率先的にそのことを導入しないといけないセブンイレブンなどの企業よりも早い動きをとっています。日本国内でもレジなしコンビニの開発を行っているようですが、実店舗の運営が急がれます。

 

中国のQRコードの実態

 中国はここ十数年、大規模な都市開発が進んでいます。その際、政府が率先してキャッシュレス化を推し進め、現在では一日5兆円規模の決済が行われています。スーパーなどの大型店だけでなく、露天やタクシーにもキャッシュレス化が浸透しており、QRコードを主体としたモバイル決済が当たり前となっています。

 モバイル決済が当然となり、偽札の横行が減少し、またクレジットカード決済とは異なり店舗導入の費用は0.6%未満と格安で大きなメリットがあります。

 ただ、偽札もそうですが、どうしてもモラルやリテラシーがつきまといます。

 中国では今、QRコードの詐欺事件が頻発しています。

 シェアサイクルが中国全土ではやった際には、窃盗団が何百枚もの偽QRコードを貼り出して、荒稼ぎしたそうです。それ以外にも露店や小売に偽のQRコードを貼り出して、個人情報を盗みアリペイのウォレットから数十万円引き抜かれるようなことが頻発しています。

 ちなみにアリペイというのは中国のアリババグループが運営している世界最大の第三者決済会社です。約款上は、上記のような例で、個人情報とお金を盗み取られてもアリペイ側は金銭の保証は行わないそうです。

 また、中国メーカーのスマホは故障率も高く、なかなかセキュリティー面でも不安を抱えています。

 

ロイヤルHDの実験

 別の記事でも紹介したロイヤルホストを運営しているロイヤルHDが2017年11月、現金お断りの店『GATHERING TABLE PANTRY(ギャザリング テーブル パントリー)』をオープンしました。

 キャッシュレスの看板を掲げ、決済方法はクレジットカード、電子マネー、QRコードと豊富にとりそろえているそうです。

 注文方法はiPadをもちいて、タブレット端末からでき、支払いについてもタブレット上で完結できる仕組みになっており、ホールの仕事が大幅に削減されています。店員を呼びたい時にもタブレット上で指示できるようです。

 この店舗の狙いは、店舗運営における生産性の向上を目的としています。

 たとえばレジ締め業務がなくなり、売上管理業務が縮小され店長は接客業務などに力をいれる事ができます。ちなみに決済方法についてはクレジットカードが一番利用率が高く、次いで電子マネー、もっとも低いのがQRコードで全体の1割程度のようです。

 ロイヤルホストの売上の8割は現金なので、全店に対しキャッシュレス化を行う予定はないようで、逆にギャザリング テーブル パントリーで現金を取り扱う事もしません。生産性の向上という目的に反する事になるからです。

 2号店も計画されており、キッチンをオープンにする予定だそうです。

 冷凍品をテクノロージーの力でいかにおいしく調理するかを見せて宣伝し、テイクアウトにも力を入れていくようです。

 

最後に

 日本は現金社会ですし、私もそれに慣れ親しんでいます。けれど、世界ではあっというまにキャッシュレスと利便性をつなげ、よりよいサービスを提供しようとしています。ほんの十数年前まではネットや通信販売での購入はマイナーな買い物の仕方でしたが、Amazonや楽天の台頭により、今ではなくてはならないものになっています。

 特に若い世代は順応性が高く、よりそういった利便性が高いサービスを選択していきます。少子高齢化社会の日本といえど、モバイル端末を当たり前のものとして使用する人口は年々増加傾向にあるので、いずれその波にのまれていくのではないでしょうか。

 ただ、そのタイミングが世界よりも遅く、かつて携帯電話がガラパコス化がおこり、スマホ製造に乗り遅れた家電メーカーが衰退していったように、日本の産業に打撃を与えないか危惧しています。

 かつては国内では日本企業の製品、サービスがほとんどでしたが、それが年を追うごとに一つ二つと産業が剥がれ落ちていっている印象を受けます。

 海外製品やサービスが駄目だといいたいわけではなく、いいものは使えばいいのですが、相対的に日本企業の開発力が弱くなっているような気がしてならないです。

 年始の番組でやっていたのですが、コストパフォーマンスを声高に叫ぶようになりだしてから近視眼的に物事を判断するようになって、おかしくなってきている気がしてならないです。

 長期的観測に基づいて、どのようにモノやサービスを提供するかを考えられる世の中であってほしいと願っています。

 個人的にそれが出来ている企業は任天堂だと思っているのですが、そういった企業が新しく出てくれば日本の将来も明るくなるのではないかと思っています。

 

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