ろぽん日和

気ままに雑記ブログ

りんごはかじりつくモノという私の人生

 ダイエットをしているとリンゴをたくさん食べる事になる。

 間食の代わりにリンゴを食べて、お腹を満たす。

 カロリーも低くて腹持ちも悪くはなく、仕事で疲れた頭にも糖分が巡るのか少しすっきりもする。

 ストレスで荒れた肌にもいいらしく、ポリフェノール効果か最近、調子がいい。

 リンゴをみると何故か皮だけむいて、まるかじりしてしまう。

 他の果物はフォークを使いたいし、スイカにもかじりつきたい方ではない。

 なんでだろうなっと考えていると、ただ単に家で果物を食べる習慣がなかったからだ。

 外で出されたものはキレイにカットされたものが多いから。

 自分の人生を思い返せば、裕福な家の子どもに産まれ、両親が共働きで、めったに手料理というものにありつけた事はなかった。その分、お金には余裕があったので、時間のあるときは外食が多かったし、それなりにお金のかかるレストランにも親と一緒に通っていたりした。

 両親が離婚して、母親に引き取られてからは、金銭的に余裕はなくなって、インスタント食品が多くなった。私はバカみたいに炭水化物多めのジャンクフードを食べて、カロリーに比例してどんどん大きくなった。

 大人になって食い意地ばかりはって、なにかと文句の多い女になっていた。

 体重は三桁に及ぶが、こうなった事をやせた母親になじった事もあったが、そんなことをいくらいったところで痩せる訳でもなく、不毛な事だと気づくのに、結構時間がかかってしまった。

 批評ばかりが口にたち、子ども時代下手にいいものを食べたから、料理の味に対して辛辣に文句をいうばかりだ。散々なことをいう割には食べる事をやめることはできない。

 食べていると色々な事に言い訳ができる。

 恋愛なんか特にそうだろうと思うのだが、どうだろう。

 でも太っていても、堂々とかっこよくしている人間がテレビに映ると、そういう言い訳をしている理由が破綻するので、殺意を覚えてしまう。

 基本的に怠け性で、人を妬む事が多い。

 そんな人間のまわりには人はおらず、ただ肉の塊の私がボヨンと存在するだけだ。

 やせたら変わるんだろうかと思う。

 食べる事で逃げていた色々な何かから、決別する事ができるのか。

 肥満をもてあそばれ牛のように扱われた学生時代の思い出を過去にできるのか。ようやくできた彼氏とキスをしようとした時にゲロをはかれ、それが周りのバツゲームだったといわれる様な事も思い出さなくなるのだろうか。父親から「肥満は本人のせいだ、お前はダメな奴だ、どうしようもない」という言葉を夜寝る前に蘇ったりしなくなるのだろうか。

 お腹の空きをごまかますように、まるまるとしたりんごをかじる。

 だんだんと中央がえぐれていく、このようなウエストになったら全てが変わると思いたい。

 りんごのしゃくしゃくとした触感とすっきりとした甘さを何度味わえば、目標に近づく事ができるのだろうか。

 果物を食べる事によって、体の調子はよくなった。

 便秘も解消された。

 けど、あかいりんごをもつ丸い手はまだまだグローブのようで、先は長い。

 

 

ナガオ アップルカッター

ナガオ アップルカッター